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作品「幻魔大戦」の成り立ち(4)

新規作成日:2019年07月08日

更新日:2019年08月15日

前回は1980年代に一世を風靡した徳間・角川幻魔大戦シリーズの成り立ちと中断について述べた。

前回の締めの部分で述べたように、平井和正人気の最盛期は角川映画版幻魔大戦放映後辺りで、リアル犬神明騒動のあとに彼は斜陽の時期に入ったという話をした。

1984年の幻魔大戦執筆休止後に、平井和正は幻魔大戦を再開していなかったが、2002年以降に幻魔大戦の新シリーズに着手し、なんと今回は完結させることに成功する。

パート4では、その経緯について述べる。

作品「幻魔大戦」の成り立ち パート4 ( 4 / 5 )

幻魔大戦第3次シリーズ(幻魔大戦 deepシリーズ)の成り立ちと完結

2002/06/17に

>「真幻魔大戦」の続編が書けそうな気がしてきた。
という発言が飛び出す。

実はこの頃、2004年春クールに予定されていた火の鳥の後番組として 「毎週日曜日の夜7時半にNHK総合で幻魔大戦のアニメをやりたい」というオファーがNHKから石森プロにあったらしい。 しかし、結局このNHKアニメ版の企画は頓挫してしまう。 ただし、この時、平井和正が石森プロに七月鏡一を紹介する。これが後の幻魔大戦 Rebirthにつながる。

一方、平井和正には幻魔大戦の言霊(創作意欲)がやってきたようで、執筆を開始し、 2004年12月に「その日の午後、砲台山で」をリリース 2004年12月に幻魔大戦 deepを脱稿し、2005年にリリースした。

2005年に幻魔大戦 deep トルテックに着手し、2006年に脱稿。

2008年に幻魔大戦deep トルテック発売

第3次リーズの媒体は一般の書店では流通しておらず、 平井和正に追従してきたマニアが自主出版のレーベル ウルフガイ・ドットコムへemailなりWebFormなりで申請するという通信販売。 そのため、この時期の作品は有名ではない(というか、凋落してしまった平井和正がスピリチュアルな選民思想を持ったマニア=ヒライストだけをターゲットにしていたため、無名な作品と言ってしまって構わないと思う)。

2008年の幻魔大戦 deep トルテックのケースカバーには「幻魔大戦40年の集大成 巨匠畢竟の最終回答」と記されている。 また、版元のウルフガイ・ドットコムは2015年の週刊新潮の記事に対して

と2015年1月29日にツイートしている。

ただし、平井自身は2009年に秋田文庫で出版された「幻魔大戦」(正典・少年マガジン版/秋田書店版の文庫本)のあとがきで、 「幻魔大戦はまだまだ終わりを告げる気配もない」と記していた。

作品「幻魔大戦」の成り立ち パート5に続く。コラム一覧にお戻りになるか、こちらのリンクをクリックいただければ、パート5をご覧頂けます。